一般的には終活をする方のイメージはと言えば、年を取って段々に衰えて死に至る以前、自分が旅立つ前に後に残された家族などに迷惑が掛からないように後始末をする気持ちを持った年齢を重ねた方だと思います。
ところがこの本の作者は脂の乗り切った中年期に差し掛かったばかりの年代で、仕事は順調、愛する家族もいる方ですから普通なら自分の後始末どころかこれからが人生の勝負どころだったと言っても過言ではありません。
突然の不治の病に冒されたところからこの書物を書き記すことになり、自分の人生を振り返ることになります。
臨終までの日々を見事に生き抜いたと書評にもあるように、人は生まれた瞬間から死へ向かって行くからこそ一日を大切に生きようと思わせる一冊です。